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交通事故被害相談@大阪

交通事故における健康保険の利用

  • 文責:所長 弁護士 大澤耕平
  • 最終更新日:2024年10月3日

1 健康保険は交通事故の治療でも使えます

交通事故の治療でも原則として健康保険は利用可能です。

健康保険による治療は、健康保険で定められた治療内容を、健康保険で定められた診療費用で行うものになります。

交通事故で健康保険を利用するにあたっては、第三者行為災害届等の書類に必要事項を記入して、健康保険を運用する機関(健康保険組合等)に提出する必要があります。

参考リンク:全国健康保険協会・第三者行為による傷病届

※こちらは、全国健康保険協会の書式になります。健康保険の種類によって届出の書式が異なりますので、ご加入されている健康保険の保険者にご確認ください。

また、交通事故で健康保険を利用する場合、相手保険会社等と示談をする際などは、健康保険組合等に示談の内容等を報告する義務が生じます。

2 入院等で治療費が高額になる場合

事故のケガが重く入院が必要になるなど、治療費用が高額になる可能性がある場合には、健康保険の診療費用に抑えるために、相手保険会社から健康保険の利用を求められることがあります。

ただし、健康保険を利用する治療は保険適用を受ける治療内容に限られますので、最先端医療など保険適用外の治療は健康保険を利用することができません。

保険適用外の場合は自由診療による治療となりますので、注意が必要です。

3 自分の過失が大きい場合

被害者の過失が大きい場合、過失相殺による減額との関係で、健康保険を利用した治療を受けることをおすすめされることがあります。

過失が大きいことによる健康保険の利用は、過失割合の程度や想定される治療費用などを検討して判断することになります。

また、健康保険を利用する場合に、健康保険適用の治療内容の範囲で希望する治療を受けることができるかという点も検討する必要があります。

4 相手方が任意保険に加入していない場合

相手方が任意保険に加入しておらず、自賠責保険にだけ加入している場合には、被害者への補償は自賠責保険から支払われる保険金のみとなる可能性があります。

自賠責保険の支払いには上限がありますので、治療費用を抑えるために健康保険を利用するのがよい場合もあります。

5 人身傷害保険を利用する場合

被害者が加入している人身傷害保険を利用して治療を受ける場合、人身傷害保険の約款に規定がある健康保険の利用の努力義務を根拠に、人身傷害保険の保険会社から健康保険を利用するように要請されることがあります。

6 健康保険の利用については弁護士にご相談を

以上のように交通事故で健康保険を利用することは可能ですし、保険会社から健康保険を利用するように求められることもあります。

健康保険を利用することが適切かどうかはケースバイケースですので、交通事故に詳しい弁護士に相談してから判断することをおすすめします。

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