交通事故後の現場検証における注意点について

「現場検証」とは、事件性があると判断された場合に裁判官の令状に基づき警察が強制的に行う捜査のことを意味します。

交通事故では、「現場検証」が行われることよりも「実況見分」が行われることの方が多いです。

「実況見分」とは、人身事故であれば、警察が事件性の有無に関わらず（事件性があっても警察の判断により「現場検証」ではなく「実況見分」が行われることもあります）任意に行う捜査のことを意味し、交通事故の当事者の協力も任意となります。

現場検証が行われると実況見分調書などが作成されます。

現場検証は刑事処分を決めるために行われる捜査ですが、捜査の結果作成される実況見分調書などは民事上の損害賠償請求で事故当事者間の過失割合が問題となった場合、過失割合を判断するための重要な証拠になります。

そのため、現場検証の際には以下のことに気を付けることが大切です。

⑴　覚えていることだけを正確に伝える

⑵　事実と異なる内容が記載されたときは、その場で訂正を依頼する

実況見分調書は過失割合を判断するための重要な証拠となります。

しかしながら、実況見分調書の内容が実際の事故発生時の状況と異なり、実況見分調書の内容からすると過失割合が不利に判断されそうな場合でも、ドライブレコーダーや監視カメラの映像をもとに実際の事故発生状況を主張することで過失割合が不利に判断されるのを防ぐことができる場合があります。

過失割合は、民事上の損害賠償額を判断する際の重要な要素であり、過失割合により損害賠償額が大きく代わります。

そのため、過失割合についてお困りの方は、弁護士法人心 大阪法律事務所までお気軽にご相談ください。