交通事故が起きた際の目撃者の証言の重要性

交通事故にあい、車両修理費や代車費用といった物的損害、怪我の治療費や通院慰謝料といった人的損害を請求する際に、過失割合が問題となることが非常に多くあります。

賠償金額は過失割合によって大幅に減額される可能性もあるため、目撃者の証言は、過失割合の主張を有利に行ううえで極めて重要になります。

過失割合とは、簡単に言うと、交通事故が発生した際の責任をそれぞれどの程度負っているかというものです。

過失割合があると認められた場合には、認められた割合に応じた賠償金額は請求できなくなってしまいます。

例えば、損害額が１００万円で過失割合が当方２０％：相手方８０％の場合には、１００万円×８０％＝８０万円しか請求することができず、２０万円は請求することができないものとなってしまいます。

追突事故やセンターラインオーバーでの事故であれば基本的に過失割合は問題とはなりませんが、走行している車両同士の事故の場合には、過失割合が問題となるケースが多いです。

過失割合が問題になる場面としては、お互いに事故状況の認識に違いはないものの、評価が異なるケースと、そもそもお互いが認識している事故状況が異なるケースとがあります。

ドライブレコーダー映像があれば後者のケースが生じることは少ないのですが、ドライブレコーダーや防犯カメラの映像等が全くない場合には、実際にはどういった事故状況だったのかが争いになります。

上記のような場合には、お互いに認識している状況を主張しあうだけになることが多いですが、公平な立場にある目撃者の証言があれば、こちらに認識している事故状況を主張するうえで非常に有利になります。

目撃者の情報は、警察に問合せても教えてくれることは滅多にありませんので、自分に有利な目撃者がいた場合には、連絡先を交換しておくなどして、場合によっては協力してもらえるよう頼んでおくことが重要となります。