交通事故の裁判はどのくらいの期間がかかるのか
1 交通事故の裁判は時間がかかる
交通事故で裁判になった場合には、訴訟を提起してから判決等の決着が付くまで基本的に1年以上は時間がかかってしまいます。
特に争いになっている事項が多岐にわたる事件や、治療期間や後遺障害の等級が争いになっている事件では2年、3年を超えるケースも少なくありません。
基本的に訴訟では、1か月ごとにお互いに主張を繰り返していきます。
そして、治療期間が争いになっている場合などでは、医療機関に対して医療記録を請求することが多く、医療記録を取付ける時間分が余計にかかってしまうことがほとんどです。
また、場合によっては、取付けた医療記録をもとにリサーチ会社等に対して意見書の作成を依頼することもあります。
このような場合ですと、意見書が出来上がるまでで2か月程度かかることが多く、意見書が出来上がってから意見書に基づく主張を行うことになるため、より多くの時間がかかってしまいます。
2 裁判は諸刃の剣
裁判では、お互いがお互いの主張を行い、第三者である裁判官が最終的に判断を行います。
そのため、こちらの主張が認定される可能性もあれば相手方の主張が認定される可能性もあり、最終的にどちらに転ぶかの予測が非常にしにくいものになります。
裁判を行う際には、こちらの主張が認められる見込みがどれだけあるか、訴訟を行って賠償金がいくら増えるか、減るのかといったリスクとリターンをきちんと分析する必要があります。
相手方の主張が気に食わないという理由だけでむやみに訴訟を提起してしまうと、長い時間かけたものの、結局賠償金額が変わらなかった、あるいは減ってしまったという事態になってしまう可能性もあります。
3 弁護士に相談を
以上のとおり、裁判は時間もかかる上に、必ずしもこちらの主張が認められるとは限らないというリスクがあります。
そのため、示談交渉段階で如何にこちらに有利な条件で事件をまとめるか、という点が重要になります。
示談交渉や訴訟については、専門的な知見を有し、経験豊富で見込みの判断が行える弁護士に相談することをおすすめいたします。
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