交通事故の加害者が亡くなった場合でも、賠償を受けることはできますか?
1 加害者が亡くなった場合の請求先
交通事故の加害者が、事故後に亡くなってしまう場合があります。
このような場合、加害者は亡くなっているため、本人に対して、損害賠償請求することはできません。
そのため、「誰に対して損害賠償請求をすればよいのだろうか」「適切な賠償を受けられないのだろうか」とご不安に思われる方もいるかと思います。
以下では、加害者本人が事故後に亡くなってしまった場合に、誰から賠償を受けることができるのか見ていきましょう。
2 相手方の相続人
交通事故被害者は、事故の相手方の相続人に対して損害賠償請求をすることができます。
交通事故の相手方の相続人は、原則として相手方の権利義務の一切を相続することになり、交通事故により発生した債務も相続することになるからです。
ただ、相手方の相続人が相続放棄をした場合には、その相続人に損害賠償請求をすることはできません。
3 相手方の相続人が相続放棄をしている場合
交通事故の相手方の相続人が相続放棄をした場合、交通事故の被害者は、損害の賠償を受けることはできないのかが問題となります。
結論からいいますと、事故の相手方が事故時に任意保険等に加入していた場合には、保険会社から損害の賠償を受けることができます。
事故当時に事故の相手方が加入していた任意保険会社は、保険金の支払義務を負っているからです。
したがって、通常は、事故の相手方が死亡した場合でも、いきなり相手方の相続人に損害賠償請求をする必要はなく、任意保険会社に対して損害の賠償を求めていけばよいことになります。
事故の相手方が保険に加入していない場合に初めて、相手方の相続人に損害賠償請求すればよいことになります。
4 交通事故のお困りごとは弁護士まで
交通事故被害者の方ご自身で相手方の保険会社と交渉等をして、相手方の保険会社から適切な賠償を受けることはなかなか難しいことだといえます。
さらに、相手方が保険に加入していなかった場合などは、相手方の相続人を調べその相続人が相続放棄をしていないか等を調査する必要があります。
このような調査を交通事故被害者の方ご自身でされることはさらに困難なことだといえます。
弁護士法人心 大阪法律事務所は、交通事故案件を多数扱っておりますので、加害者が亡くなってしまいお困りのことがあればお気軽にご相談ください。
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