交通事故の治療の影響で大学を留年しました。留年した分の学費等を損害賠償請求することはできますか?
1 留年した分の学費等を賠償請求することは可能
大学生の方が交通事故に遭った場合、入院などの影響で大学に行くことができず、留年してしまうケースがあります。
その場合の損害について賠償を受けたいと考える方も多いのではないでしょうか。
結論としては、留年によって余分にかかってしまう学費や就職の遅れによる損害を交通事故の相手方に賠償請求することは可能です。
2 学費や総収入の減少についての損害賠償請求
⑴ 学費について
交通事故後に留年した全ての場合で学費が交通事故による損害として認められるわけではありません。
事故によって大学を休む必要性があったと認められた場合には、妥当な範囲で賠償が認められることになります。
交通事故被害者の被害の状況等を検討し、交通事故が原因で留年したことが明らかであれば、事故の相手方に損害賠償の請求ができます。
一方で、例えば事故に遭う前から成績が芳しくなかったり、あまり大学に行っていなかったなどの事情があった場合には、交通事故の相手方に賠償責任を負わせることはできないといえます。
その留年が交通事故に遭ったためであると断言することができないためです。
⑵ 総収入の減少について
留年すれば、就職する時期も遅れることになりますので、その分、生涯で得られる収入額が少なくなるといえます。
総収入の減収分は、休業損害または逸失利益として相手方に請求することが可能です。
個々の事情などによって異なる場合もありますが、減収分の算定の際は、大卒同年齢の平均賃金をもとにすることが多いです。
3 学費等の賠償について弁護士にご相談ください
留年によって生じた損害を請求するためには、それが本当に事故によるものであることを被害者側で立証する必要があります。
交通事故被害者の方が相手方と交渉することはもちろん可能ですが、すべてご自身で対応するのは負担も大きくなります。
また、留年したことによる減収分の賠償額が、どの程度なら妥当な金額なのか判断するのも難しいかと思いますので、弁護士に相談することをおすすめします。
4 当法人の弁護士が対応します
当法人は、交通事故の案件を集中的に対応している弁護士がおり、様々な交通事故の問題を解決した実績がありますので、安心してお任せいただけます。
交通事故によって留年してしまい、相手方に損害賠償請求をしたいとお考えの方は、弁護士法人心 大阪法律事務所までお気軽にご相談ください。
交通事故の加害者が亡くなった場合でも、賠償を受けることはできますか? 交通事故の後いつ休業損害をもらうことができますか?